20世紀のポスター[図像と文字の風景]

展覧会ハンドアウトデザイン


東京都庭園美術館

東京都庭園美術館で2021年1月30日から4月11日まで開催された「20世紀のポスター[図像と文字の風景]―ビジュアルコミュニケーションは可能か?」。竹尾ポスターコレクションの中から20世紀ヨーロッパ・アメリカの構成的ポスター130点が並ぶポスター展です。図像と文字がミニマルに響き合う構成的ポスターが、アール・デコ様式の本館(旧朝香宮邸)の空間とコラボレーションし、新館のホワイト・キューブには、よりデザイナーの感性が前面に押しだされ、実験的で多様になったポスター群がひときわ映えます。展覧会の企画協力をした多摩美術大学グラフィックデザイン学科は、1998年より株式会社竹尾との共同研究としてコレクションの研究に取り組んできました。ポスターが制作された時代背景や、ポスターに使われた用紙、印刷版式、色数、書体の調査など、多くの方々の尽力で20年以上積み重ねられた成果の発表の場にもなっています。
展覧会のタブロイドスタイルのハンドアウトは、作品リストとして機能しています。3つのチャプターの概要や作家の略歴、1点1点のポスターに含まれる研究成果、展示マップを掲載し、美術館でポスター研究の熱が静かに爆発している事件性を持たせたいと思いました。タブロイドという形式から、用紙は竹尾のファインペーパー「タブロ」が選ばれています。